坐骨神経と脊髄

 

脊髄は背骨を構成する椎骨に守られており、脳に信号を送るための神経として非常に重要な器官です。

 

この脊髄が損傷を受けてしまうと体の一部分が麻痺してしまうことがあります。実際に麻痺してしまう場所は、損傷を受けた脊髄の場所によって決まってきます。

 

坐骨神経痛の症状がひどくなると、下半身が麻痺してしまう場合もありますが、これは坐骨神経が脊髄と繋がっている場所に関係してきます。

 

脊髄からは身体全体に神経が伸びていますが、その身体の場所によって頭の方から頸椎、胸椎、腰椎、仙椎と分かれています。坐骨神経は腰椎の第4神経と第5神経、そして仙椎の第1から第3神経から伸びているわけですが、その中で最も上部にある腰椎の第4神経が損傷を受けた場合には、股関節、膝、足首、そして排尿や排便に使用される機能の全てが麻痺してしまう可能性が高くなるわけなのです。

 

また、脊椎から身体の末端まで伸びる神経が繋がっている部分を神経根と呼んでいますが、坐骨神経痛においてはこの神経根が圧迫を受けることでその症状が出ることが多いようです。

 

妊娠時にも坐骨神経痛は多くなります。妊娠してお腹が大きくなると、普通に過ごしているだけであっても腰に負担がかかってきます。また、大きくなった子宮により坐骨神経が圧迫されているという可能性もあるわけで、妊娠中に坐骨神経痛を発症する人が多くなるということです。